当院の患者様のブログに御掲載頂きました。
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最新の医療情報を正確に解りやすく
順天堂大客員准教授のむらかみ眼科クリニック村上院長が再び出版
宇土市南段原町の「むらかみ眼科クリニック」院長で、順天堂大学客員准教授でもある村上茂樹氏
が、このほど『眼のアンチエイジング@白内障・加齢黄斑変性』という本を著わした。
これは昨年11月出版した『眼の成人病』に次ぐ、眼病の症状と治療、予防を扱った第2弾で、最新医療事情を正確に、より詳しく伝えている。
特に今回は「白内障」、「加齢黄斑変性」を中心に、糖尿病網膜症、飛蚊症、眼瞼下垂症などにも触れ、さらにこれらの眼病を防止するための生活習慣や栄養療法についてもアドバイス。大きい活字やイラスト、体験談、Q&Aも織り込むなど解りやすく工夫されている。
本文では第1章に「眼の仕組みと病気」を揚げ、眼の構造や各部分の名称とその役割など、眼の基本知識から説明。2章では、いま日本人が中途失明する3大原因の一つである『白内障』について、3章では『加齢黄斑変性』、4章では『その他の眼病』、そして5章に『健やかな眼と体を保つために』など、あらゆる角度から解説している。
白内障
先ず『白内障』とは、水晶体が濁る病気として加齢以外にも紫外線なども影響すると指摘。
様々な症状を例示し、放置すれば「うつ」や「認知症」に発展する可能性や手術自体も難しくなる危険性をはらんでいることを挙げている。
そこで治療として薬物の投与や手術があるが、薬物では限界があることを注意した上で、最新手術の治療法を様々な形で紹介している。
加齢と共に進む白内障は「障子の桟が見えなくなった頃が白内障の時期」と戦前は言われたそうだが、従来の手術では切開創を12ミリ以上も広げていたものが、最新手術では僅か2ミリの切開創から高品質眼内レンズを清潔安全に挿入する「極小切開法」が開発された。
痛みもなく、約10〜20分で終了。
術後は「とちらの眼を手術したか分らないほど、炎症が少なく、きれいになっている」という。
この手術法は2003年米国で開発され、05年には既に8千眼の実績があった村上院長自らが施術を開始、以来、非常に良好な手術成果を積ねている。
この手術を行う患者には予め、「手引き書」を渡し、手術方法や1週間前からの心得、点眼処方、準備、術後の説明、そして費用などを丹念に記載し患者の不安を取り除いている。
本書ではこうした「極小切開法」の手術を受けた患者の体験談やQ&Aも紹介、その画期的な開発に驚嘆の表情がみてとれる。
加齢黄斑変性
「加齢黄斑変性」とはあまり馴染みのない言葉だが、カメラでいうフィルムの部分である網膜の中心部が「黄斑」。物を見みるのに最も大切な視力に関わり、色を識別するための重要な部分で、ここが老化が原因で異常が起こるものを「加齢黄斑変性」という。60〜80歳代に特に多く、眼の老廃物から起こる炎症。症状は視力障害や中心部の暗い感じ(中心視野異常)、見え方のゆがみ(変視症)などが発生する。
発症の原因は加齢の他、喫煙や高血圧、高脂血圧、心臓病などの動脈硬化をもたらし、血流を悪くする病気も危険因子として考えられるという。
その他眼病
緑内障は、日本人が中途失明する原因の第1位。眼圧によって視神経が障害され、放置すれば視野や視力が損なわれる。
初期から中期にかけては両眼で視力欠損を補うため自覚症状が現れないため気付きにくいが、末期になったら手遅れとなり失明につながる。目の疲れ、かすみを感じたらまず受診が大切で、早期に発見できたら点眼薬で進行を抑えられるという。
失明原因の第2位は、「糖尿病網膜症」。糖尿病患者の20%以上が視害障害に悩まされ、毎年5千人以上が失明。その大半が青壮年期の働き盛り。糖尿病を患って数年から10年程度での発症例が多い。初期には視力障害を自覚しないため手遅れになりやすいとか。
その他、目の前に黒い点やゴミみたいなものが飛んでいるように見える「飛蚊症」に合併し、網膜が剥がれてしまう「網膜剥離」等々、怖い眼病は数多くある。いずれも早期発見、早期治療が何よりも大切だ。
40歳過ぎたら年1〜2回の視力、眼圧、眼底、視野検査等の診療を受けることを村上院長は勧めている。
眼に良い習慣と栄養
眼の老化は、第1に「光刺激」、2番目に喫煙、ストレス、過食、高脂肪、塩分食、過度の飲酒。
- 害光線は紫外線と青紫色光。これを守るのには保護用機能カラーレンズで眼を護ること。
- は食生活と栄養療法。中でも抗酸化力の強い緑黄色野菜や青魚類。特に、ルテイン、βカロテンとビタミンCやE、良質タンパク質、亜鉛などのミネラルで、抗酸化力をアップする食事を摂ることが大切だと、かなりのページを割いて助言。居ながらにして眼病の知識が得られる。
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