医療法人 湘悠会 むらかみ眼科クリニック
 
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網膜色素変性症

 

網膜色素変性症は、夜盲を訴える病気の代表的なものです。

ほとんどの場合、両眼に起こり徐々に進行します。

発病の時期は子供時代のこともあり、また、中年過ぎになることもあります。

遺伝の関係が濃く、血族結婚の家系に多く見られますが、全く家系に異常のみられない散発例もあります。

● 症状は?

網膜には、暗い所で働く杆体と、明るい所で働く錐体と呼ばれる細胞があります。

この病気は暗い所で働く杆体が冒されるため、暗い所で見にくいという症状がでます。

初期には、網膜の赤道部と呼ばれる、杆体が多くある部分に同心円状に病変が現れますので、輪状暗点と言って、視野の中央部にドーナツ型の見にくい部分が出てきます。

この見にくい部分は次第に広がって、周辺まで見にくくなることがあります。

進行はゆっくりしていますので、周辺まで見にくくなるのに何年もかかります。

中心部のみを残して視野の周辺が見えなくなった状態を、視野の求心狭窄といいます。

網膜の中心部(黄斑部)は、末期まで冒かされないことが多いので、視力は長く保たれることが多いのですが、高齢になると中心部も弱ってきて、視力低下が進むことがあります。

進み方は、個人差があり、まちまちですが、急激に悪化することはなく、ゆっくり進行しますので、働き盛りの方は、視力、視野の状況に合わせた生活設計を立てて行くことが必要かと思います。

以上の様に典型的な経過をとるもののほかに、よく似た病気で、網膜のある部分のみに病変が現れ、部分的に視野が欠ける病気もあります。

● 治療、注意する点などは?

治療は、現在のところ、根本的に治すことのできるものはなく、なるべく現状維持を心がける程度のものですが、暗順応改善剤や循環促進剤の内服を続けるのが良いと言われています。また、強い光には当たらない方が良く、強い日差しの戸外に出るときは、遮光鏡の使用や、帽子の着用を心がけた方が良いでしょう。

眼を使うことによる進行はありませんので、疲れない程度にテレビを見たり、本を読んだりしても良く、外出するのもかまいません。

しかし、視野が狭いためぶつかり易いので、十分に周囲を見てから行動してください。

夜間の外出は特に注意がいります。

過度の疲労や心労のない様に、本人も努力し、また家族の方もいたわってあげる必要があるかと思います。

定期検査は1〜2ヵ月に1度くらい受け、医師のアドバイスに従ってください。